糖質制限

カタルーニャの赤い虹… 真っ黒の太陽… 糖質制限の恐怖… カナダのコレラ… 地球に落ちてくる空の宮殿…。2018年の春のスナップ
https://indeep.jp/something-somewhere-in-march-2018/amp/

糖質制限です。
糖質制限については以前かなり調べたり等しましたので間違ったこと言ってる人がいると何か書いてみたくなります。
で何か書きます。

とりあえずどんなやり方をしたのかを引用。
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ご飯やうどんなどの炭水化物を減らした食事を長期間続けると、高齢になってから老化が早く進み、寿命も短くなるとの研究を東北大学大学院がまとめた。

中略

同大学院農学研究科のグループは、食事の量を減らさず炭水化物の量を制限し、その分をタンパク質や脂質で補う「糖質制限食」について、摂取と老化の影響を分析。マウスに日本人の一般的な食事に相当する餌を与えた場合と、糖質制限食を与えた場合を比較した。ビタミンやミネラルは同じ量を与えた。
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まず「炭水化物の量を制限し」が間違ってます。
なぜ炭水化物制限でなく糖質制限と言うのかがわかってない。
炭水化物は糖質と食物繊維に分けることができます。
糖質とは小腸での消化吸収の過程でブドウ糖に分解される成分のことを言います。
そのブドウ糖が血液中に流れ込むと血糖値が上昇します。
血糖値とは血液中にどれくらいブドウ糖が存在してるかの値なんですね。

食物繊維もブドウ糖が連なってできた成分なんですが食物繊維は小腸で消化吸収できない形で作られてます。
食物繊維は小腸をスルーして大腸へと運ばれます。
ブドウ糖として吸収されないので血糖値を上昇させません。
大腸へと運ばれた食物繊維は腸内細菌により分解され乳酸菌などの腸内環境を良くする細菌の餌になります。

糖質制限とは血糖値を上昇させる成分を制限すること。
なぜ血糖値上昇を制限するのかと言うと血液中に余ったブドウ糖が大量に存在しているとそれが血管を傷つけボロボロにするからです。
糖尿病がそれです。
そしてブドウ糖アミノ酸が結びついて
劣化タンパク質が作られます。

インスリンの分泌が正常ならば血糖値が上昇してもブドウ糖は速やかに細胞に吸収されエネルギー源として利用されます。
若くて健康な人は血糖値上昇を恐れることも糖質制限の必要もないと思います。
もともと糖質制限は糖尿病の人たちのための食事療法として考案されたものです。

それがなぜダイエットで注目されたのかと言うと細胞が利用して余ったブドウ糖は脂肪に変えられて蓄えられるからです。
太る原因は余ったブドウ糖だったんですね。
ブドウ糖を余らせないための糖質制限
そして糖質制限を続けて細胞の必要量よりブドウ糖が少なくなると蓄えられた脂肪を分解してエネルギー源を作り出します。
余ったブドウ糖は脂肪として蓄えて必要になったら脂肪を分解して利用する。

糖質制限は肉を食います。と言うよりタンパク質ですね。
糖質制限でタンパク質が必要になるのはブドウ糖が不足してもすぐには脂肪が分解されないからです。
そのまま不足状態が続くと脳が利用するブドウ糖が足りなくなる。
それを防ぐためにタンパク質からブドウ糖を作り出します。
そのためにタンパク質がたくさん必要になるわけです。

当然、脂肪が分解されて脳へのエネルギー供給が十分になればタンパク質量は減らしてもかまいません。
と言うより減らすべきでしょう。
肉の食いすぎは腸内環境悪化の原因になります。
豆類などの植物性タンパク質は腸内環境を悪化させないようですが。

ブドウ糖不足を生み出すことにより蓄えられた脂肪を分解する。
それが糖質制限ダイエットの仕組みです。
ほんとはもうちょっと複雑ですがだいたいこんな感じ。
でもヘタすると危ないこともあるのでやりたい人は十分調べてからチャレンジして下さい。

さて次「ビタミンやミネラルは同じ量を与えた」これ間違い。
ネズミの実験なんだからいいと思ってるんでしょうか。
江部康二医師の超簡単な糖質制限の説明は『主食を抜いてその分おかずをたくさん食べる』です。
白米やパンなどの糖質量が高いだけで他の栄養素が少ないものをやめて肉や野菜などを普段より多く食べる。
当然ビタミンやミネラルは普通の食事よりも多く採ることになります。

なぜわざわざビタミンミネラルを同じにしたのでしょう。
基本的なことを何も知らないでの実験に意味があるんでしょうか。
当時In Deepで実験のことを知り少し検索してみたとき同大学で糖尿病の新しい治療法がなんとかなんてニュースがありました。
これか。と思いました。

糖質制限のことをいろいろ調べていたとき糖尿病学会と糖質制限推奨の医師の対立なんかもありました。
実際の糖尿病患者の人たちのブログなどでも学会への批判などが書かれてました。
現代の医学医療に決定的な疑念が生まれたのはこのころです。
食事を見直すだけで病気が治ったらたまりませんもんね。

さて次は新潟大学名誉教授の岡田正彦氏が書いたもの。

糖質制限ダイエット、「効果が高く、安全」の根拠否定…重大な健康被害リスクも
https://biz-journal.jp/2018/03/post_22802.html

具体的にどのような食事制限を行ったのか書かれてないので引用はしません。
でも岡田さんも低糖質と低炭水化物がごっちゃです。
活性酸素は酒や煙草、ストレスや激しい運動でも出まくりのようです。
確かに低炭水化物ダイエットは昔から流行したり廃れたりしてました。

先にも書いたように食物繊維と切り離すために糖質と呼んでいるわけです。
芋を主食にして頑強で健康な部族の人たちがいるのは近代化されて汚染された食品と無縁だからなだけでなく芋類には食物繊維が豊富に含まれているからでしょう。

最近ではテレビCMで腸活とか腸能力とかやってますが乳酸菌なんかも以前から盛んに言われてます。
腸脳相関とか腸内フローラなんてのもよく聞きます。
納豆やキムチなどの発酵食品が今売れているとテレビでやってました。

近年では科学的にも医学的にもそこらへんに注目が集まっているようです。
でも踊らされてサプリや特保なんかに走らずに農薬や化学物質の少ない食品を栄養素のバランスを考えて食べるようにしましょう。

糖質制限の流行でもサプリや特定保健用食品が多く出されました。
低糖質をうたった加工食品なども。
そもそも糖質量だけが高く栄養素の少ない食品が溢れているから糖尿病の増加や、それによる不定愁訴などが起きたために糖質制限が必要になってきたんだと思います。

人体の細胞は糖鎖などで様々な糖質を利用しているようです。
血液中のブドウ糖も一定の値を保っている必要がありますが重要な成分です。
糖質が悪者ってことでは全然なく多すぎたらいけない。
どんな栄養素でも不足したら病気の原因になりますし過剰でも同じことです。

お米のデンプンにはアミロースとアミロペクチンと言う種類があります。
現在主流の日本のお米はアミロペクチンの含有量が高いものが多いです。
もち米はアミロペクチン100%でアミロペクチンが多いとモチモチしっとりとした食感になります。
アミロースが多ければ逆にパサパサして固めの食感です。

調理法にもよりますが日本人の食べ方だとはっきり言ってアミロペクチンは美味しくてアミロースは不味い。
でもアミロペクチンは消化吸収されやすく血糖値を上げやすい。
アミロースは消化がゆっくりなため残されたものが大腸へと送られます。
食物繊維と似たような働きをするわけです。

そんなこんなで高アミロース米やアミロペクチン主体でもレジスタントスターチ(難消化性デンプン)を含有したお米が開発され始めているようです。
美味しくて体に良いお米をたくさん食べたいですよね。

糖質制限のつもりが腸活になっちゃいました。
でも今一番重要なのはそこだと思います。
ウイルスに対抗できるのは細菌だけかもしれないのでw